会長挨拶

会長挨拶

 ご挨拶を申し上げます。2015年7月5日の日本認知心理学会総会において理事長に選出されました箱田でございます。本学会の第1回大会は2003年6月に開催されておりますので、2015年の大会で13回を数えております。

 認知心理学は人間の心を情報処理システムと捉える立場(認知的アプローチもしくは情報処理的アプローチ)から研究する学問でありまして、特に知覚、記憶、思考、言語、学習などの認知の働きを解明しようとする心理学であります。最近、認知的アプローチは様々な領域、例えば、感情心理学、社会心理学の領域にも展開されております。さらに「認知」ということばを冠した学問領域は増え、認知神経心理学、認知行動療法、認知考古学といった新たなアプローチ、新たな分野が登場してきています。これらの新たな分野において核になる概念や基礎的データを提供するのは認知心理学です。

 また、モノとヒトとの橋渡しになっているのも認知心理学です。モノはヒトにとって使いやすいものでなくてはなりませんし、安全でなければなりません。このことを研究する場合にも認知心理学は重要な役割を果たします。

 最近、「公認心理師」の法案が成立し、その準備が進められておりますが、心理学の医療現場への展開においても、人間の認知の働きを研究している認知心理学は重要な貢献をするはずです。それは基本的な認知過程の研究を通じて、あるいは医療過誤の研究を通じて、あるいは発達障害や認知症の診断に対する診断技法の研究など様々な形があるかと思いますが、私どもはそのことを通じて、貢献していかなくてはなりません。これは、特にヒトの命や人生と深く関わる仕事であるだけに、慎重に確かな研究成果を提供していかなくてはならないと思います。

 本学会員のますますの精進とこれからの研究成果を祈念しております。簡単ですがこれをもって挨拶に代えさせていただきます。

2016年1月26日

日本認知心理学会会長 箱田裕司

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