日本認知心理学会会員の皆さま,

日本認知心理学会研究法研究部会事務局の望月と申します。

先日もご案内しましたとおり,ご案内研究法研究部会では2022年度の企画として,学術論文報告基準に関する書籍の輪読会を開催いたします。当日は5名の発表者から各章の内容をご報告いただきます。その報告を踏まえ,参加者の皆さんと論文執筆に関わる意見交換をできればと考えております。どなたでもご自由に参加できますので,お時間がある方は奮って参加いただければと存じます。

第4回研究会(輪読会)
「うわっ…私の報告,足りなすぎ…?APAの論文報告基準(JARS)を学ぶ」

研究会概要:
論文は研究報告で最も重視されることだと思います。そんな論文の書き方はいつ,どこで学んだでしょうか。論文において,各記述を「どのように」書くのかについては,日本心理学会が発行している「執筆・投稿の手びき( https://psych.or.jp/manual/ )」やアメリカ心理学会が発行しているPublication Manual( https://apastyle.apa.org/products/publication-manual-7th-edition )が参考となり,学会や出版社が刊行している学術雑誌でも,論文執筆時に参照するよう明記されていることが多いかと思います。

一方で,論文に「なにを」書かなくてはいけのか,それを「なぜ」書くのかといったことを体系的に学ぶことは少ないかもしれません。アメリカ心理学会(APA)ではPublication Manualと同時に,学術論文報告基準(Journal Article Reporting Standards; JARS)を作成して,心理学の論文に記載すべき項目を勧告しています。JARSは量的研究,質的研究,混合研究法のそれぞれで基準を制定しています。認知心理学でもっとも多く行われている量的研究に関する基準のなかでも,実験研究,非実験研究,縦断研究,単一事例研究,追試研究,メタ分析など,各手法に応じた基準も制定されています。

今回の輪読会では,量的研究のJARSについてまとめられた書籍(Cooper, 2020)を輪読し,論文の書き方について(改めて)学んでいきたいと思います。

日程:
2022年11月12日(土)13:00〜16:30(予定)

会場:
Zoomミーティング

参加費:
無料 (参加申込フォームより登録が必要です。下記の説明をご覧ください)

研究会(輪読会)への参加方法:
https://sites.google.com/view/jscp-research-methods/new_workshop にあります参加申込みフォームからご登録ください。登録いただくとZoomのリンクとパスコードをお送りいたしますので,開催時間になりましたらリンクからご参加いただければと存じます。

研究会対象図書:
Cooper, H. (2020). Reporting quantitative research in psychology: How to meet APA style journal article reporting standards, Second edition, Revised. American Psychological Association.

発表者と発表内容(敬称略):
新妻 文香(名古屋大学大学院)
第1章 Reporting Standards for Research in Psychology: Why Do We Need Them? What Might They Be?

趙 心語(大阪大学大学院)
第2章 Setting the Stage: Title Page, Abstract, and Introduction

山根 嵩史(川崎医療福祉大学)
第3章 Detailing What You Did: The Method Section

井関 龍太(大正大学)
第5章 Summarizing Your Data and Statistical Analyses: The Results Section

望月 正哉(日本大学)
第7章 Interpreting Your Results: The Discussion Section