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「基礎心理学研究」特集号(多様性と変動性の基礎心理学)
<<<投稿締切延長(2019年1月末日)>>>
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「基礎心理学研究」特集号(多様性と変動性の基礎心理学)の投稿締切が2ヶ月延長され,2019年1月末日となりました。ぜひ投稿をご検討ください。

特集テーマ:「多様性と変動性の基礎心理学」(Diversity and variability of mental processes)

企画:鈴木敦命(東京大学)・内藤智之(大阪大学)

1. 企画趣旨
心理学におけるデータの収集・分析方法の新しい展開により,心の多様性と変動性を研究する環境が近年急速に整ってきています。例えば,大サンプルを対象としたウェブ実験の台頭や幅広いテーマにわたる国際研究チームの立ち上げによって,個体差や文化差などの多様性を従来よりも正確に知ることが可能になり,さらに,スマートフォンやウェアラブルセンサーを用いた連続的・長期的計測によって,個人内や集団内での変動を探るのに適したリッチなビッグデータが得られるようになってきました。また,分散分析のような平均値の比較にとどまらず,データのばらつきや変化を統計モデルに組み込んで推定する柔軟な分析法の使用も浸透しつつあります。この好機を活かして心の多様性と変動性を解明することは,心理学への社会的要請ともいうことができます。例えば,少数の大学生から得られた研究知見は,心の働きの一般的理解に貢献しても,現代日本の多数構成員である高齢者の認知や行動の予測には必ずしも有効ではないかもしれません。また,産業界で模索が始まっている製品やサービスの顧客別カスタマイゼーションにおいては,感性判断や選好の多様性に加えて,それらが個人内で時間的・状況的にどのように変動し得るか(安定したものであるのか)も考慮に入れる必要があります。さらに,災害や戦争に関する記憶の継承と忘却,フェイクニュースの伝播など,集合的心理の変動過程の理解も,心理学者が貢献できる重要な課題といえます。以上を鑑みると,従来は「ノイズ」として無視・軽視されがちだった心の多様性と変動性が,今後は心理学を牽引する研究テーマとなるかもしれません。このような背景から,「多様性と変動性の基礎心理学」と題した特集号を組み,広く原稿を募集します。


2.特集企画で扱う論文の範囲
この特集号では,感覚,知覚,記憶,学習,思考,判断,意思決定,感情,社会認知など,基礎心理学が研究対象とする種々の心理過程の多様性や変動性に関連した論文を広く募集します。多様性は,個体差に限らず,性差,年齢差,文化差,遺伝子多型の影響などを広く含みます。変動性は,試行内・試行間でのミクロな変動から時代をまたぐマクロな変動まで,個体内や集団内での変動全般を指します。ヒト以外の動物を対象とした研究もぜひご投稿下さい。企画趣旨ではウェブ実験やモバイル機器による計測などの新しい研究方法を例示しましたが,従来の実験室実験の報告ももちろん歓迎いたします。元々の目的ではなかったけれども,事後的な検討によって多様性・変動性に関する興味深い知見が得られたという報告も歓迎します。ただし,論文中では,予測していた結果か探索的に得られた結果かを区別して記述して下さい。


3. 募集要項
2019年1月末を締切りとします。基本的にはオリジナルな実験研究の論文等を募集しますが,理論やモデルに関する研究も含めます。英語論文,日本語論文のどちらでも可で,原著論文・研究ノート・評論のいずれも可です。執筆・投稿規定(http://psychonomic.jp/journal/index.html )にしたがって原稿を作成して下さい。原稿はウェブ投稿・審査システム( http://jjps.edmgr.com/ )から投稿して下さい。本特集号は2019年秋発行予定です。


4. スケジュール
投稿締切:2019年1 月末
採否決定:2019年4 月末


5. 問い合わせ先
事務局編集担当:kisoshin-edit[at]bunken.co.jp([at] を@に置き換えてください)