日本基礎心理学会が発行をしております基礎心理学研究第36巻1号(2017年9月 発行予定)では,「質感と感性の認知科学」というテーマで特集を企画してお ります.皆様のご投稿をお待ち申し上げております. 

特集テーマ:「質感と感性の認知科学」

Cognitive Sciences of Shitsukan and Kansei



企画:山口真美(中央大学)・本吉勇(東京大学)



1.企画趣旨

近年,「質感」が認知心理学における重要なテーマの一つとなりつつありま

す.質感は,英語圏では物体の材質の知覚を指す場合が多いですが,日本語で

は,映像の質感とか楽器の音の質感というように,より広範な意味で使われま

す. それは,日本の心理学者が数十年以上前から積極的に取り組んできた

「感性」と重なるところも大きいです.質感も感性も,複雑で捉えがたい感覚

信号のパタンから何らかの安定した知覚表現を取り出す能力と関連していま

す.この能力こそが,私たちの知覚する世界の豊かさやリアリティを支えてい

るように思われます.

このような背景から,本特集企画では,質感と感性に関する特集号を組むこと

になりました.広く原稿を募集します.投稿いただいた原稿は審査を経て2017

年4月末日までに採否を決定いたします.



2.特集企画で扱う論文の範囲

この特集号では,質感と感性にまつわる多彩なトピックの論文を募集します.

それは物体表面の材質の認知から,雰囲気,感情価,嗜好,美醜,そして様々

な次元での「○○さ」の知覚まで幅広い問題を含みます.研究のアプローチにつ

いても,心理物理学,発達,動物,イメージング,生態学的分析,計算論,な

どの別を問いません.



3.募集要項

2016年11月末日を締切りとします.基本的にはオリジナルな実験研究の原著論

文を募集しますが,理論やモデルに関する研究も含めます.英語論文,日本語

論文のどちらでも可です.執筆・投稿規定( http://psychonomic.jp/journal

/index.html )にしたがって原稿を作成して下さい.原稿はウェブ投稿・審査

システム( http://jjps.edmgr.com/ )から投稿して下さい.本特集号は,基

礎心理学研究第36巻1号として,2017年秋発行予定です.



4.スケジュール

投稿締切:2016 年11 月末日

採否決定:2017 年4 月末日



5.問い合わせ先

事務局編集担当:kisoshin-edit@bunken.co.jp