日本認知心理学会の会員の皆様

日本基礎心理学会では,来る10月20日に,Moshe Bar先生 (Bar-Ilan University) をお招きして,マインドワンダリングについての講演会(2024年度日本基礎心理学会第2回フォーラム)を開催いたします。
もしよろしければ,ぜひご参加ください。
なお,必ずGoogleフォームからの事前参加申し込み(10月18日(金)17時締切)が必要ですので,その点ご注意ください。

2024年度 日本基礎心理学会 第2回フォーラム
「Our Wander-Full Minds(さまよいがちな心)」
https://psychonomic.jp/forum/index.html

【日時】
2024年10月20日(日)16:00~17:30(15:30開場)

【会場】
専修大学神田キャンパス 10号館(140年記念館)相馬永胤記念ホール
( 〒101-8425 東京都千代田区神田神保町3-8,
https://www.senshu-u.ac.jp/access.html ),
および,オンライン(Zoom)のハイブリッド形式

(※対面会場の建物では,当日の直前の時間帯に国家資格試験が行われます。
試験実施に支障が生じないようご配慮ください。
また,時間帯によってはエレベーター等が混み合いますのでご注意ください。)

【参加方法】
対面参加,オンライン参加いずれの場合も,事前登録をお願いします。
★参加申し込み締切: 2024年10月18日(金)17:00
★参加申し込みフォーム(対面・オンライン共通):
https://forms.gle/r7xTk2iN7gyhwFpn7

【使用言語】
講演は英語で行います。
(ただし,企画趣旨説明等は日本語を交えることがあります。)

【企画・司会】
横澤一彦(日本国際学園大学),浅野倫子(東京大学)

【講演者】
Professor Moshe Bar (Bar-Ilan University)
(モシェ・バー先生,バル=イラン大学)
国際的に著名な認知神経科学者であり、その斬新な研究成果は知覚、認知、精神医学の課題の理解に革新的な貢献をもたらした。21世紀科学イニシアティブ賞(マクドネル財団)、ヘブ賞(国際神経ネットワーク学会)など、多くの賞を受賞している。南カリフォルニア大学でPh.D.を取得。ハーバード大学医学大学院およびマサチューセッツ総合病院の放射線科、同精神医学科を経て、現在はバル-イラン大学のゴンダ学際脳研究センターで、認知神経科学研究室長を務める。代表的な研究成果をまとめた著書”Mind Wandering”(2022)の邦訳書が2023年12月に出版された(https://www.keisoshobo.co.jp/book/b637148.html )。

【講演要旨】
“Our Wander-Full Minds”
Our minds wander for about 47% of the time. This means that for half of our waking hours, our mind is not where our body is. Given how much metabolic energy such rigorous wanderings consume, it makes sense to expect that they serve a good purpose. Indeed, over the last two decades we have managed to turn the image of mindwandering from a wasteful mental activity to a real necessity. We now know that mindwandering is critical for creative thinking, for planning, for simulating possible future scenarios, for understanding our self and for understanding others. We also know that mindwandering is mediated by the operation of the massive default-mode network (DMN), which has allowed us to delve deeper into its neuronal underpinnings. But not all mindwandering is beneficial, and I will therefore also discuss pathological types of mind wandering that are at the base of mood disorders such as depression and anxiety.

和訳:
「さまよいがちな心」
私たちの心は、起きている時間の約47%をさまよっている。つまり、起きている時間の半分、私たちの心は自分の身体の内にはないのだ。このような著しい彷徨がどれだけの代謝エネルギーを消費するかを考えれば、彷徨が良い目的を果たすと期待するのは理にかなっている。 実際、この20年間で、我々はマインドワンダリングのイメージを、無駄な精神活動から本当に必要なものへと変えることに成功した。マインドワンダリングは、創造的思考、計画立案、将来起こりうるシナリオのシミュレーション、自己理解、他者理解に不可欠である。また、マインドワンダリングは、巨大なデフォルト・モード・ネットワーク(DMN)の作動によって媒介されることもわかっており、その神経基盤について深く掘り下げることができるようになった。 しかし、すべてのマインドワンダリングが有益であるとは限らない。そこで、うつ病や不安障害などの気分障害の根底にある、病的なタイプのマインドワンダリングについても述べる。

【当日の予定】
・16:00~16:15 講演者紹介および企画趣旨説明(横澤一彦)
・16:15~17:15 Moshe Bar先生による講演
・17:15~17:30 質疑

★問い合わせ先
浅野倫子 asano[at]L.u-tokyo.ac.jp([at]を@に変更してください。)