認知発達理論分科会第46回例会のご案内
第46回例会では,レゲァスティ, M. (2014)『乳児の対人感覚の発達』(新曜社)
を文献として講読します。本書は、Legerstee, M. (2005) Infants’ sense of
people: precursors to a theory of mind. (Cambridge University Press)を大
藪泰先生が訳されたものです。
恒例のショートレクチャーは,明和政子先生(京都大学)にお願いしています。
明和先生は、胎児期から乳幼児期のヒト、およびチンパンジーやオランウータン
などの大型類人猿をおもな研究対象とし、ヒトの心の発達、とくに社会的認知の
発達とその進化史的基盤を実証的に解明しようとされています。明和先生の論文
は国際的にも高い評価を受けています。また著書として、
明和政子 (2012) まねが育むヒトの心. 岩波書店
明和政子 (2014) 真似る・真似られる-模倣の発達的・進化的変遷. (コミュニ
ケーションの認知科学3.「母性と社会性の起源」, 岩波書店, 51-82.)
などがあります。この領域での最先端の研究に触れる貴重な機会ですので,ご期
待ください。
今回は京都での開催です。会場は京都駅より東へ1分のたいへん便利な場所です
ので,多数の皆様のご参加をお待ちしております。
●日時:2015年6月13日(土)10:00~17:30
●場所:メルパルク京都 6階 会議室D 鞍馬
●場所:〒600-8216 京都府京都市 下京区東洞院通七条下ル東塩小路町676番13
●場所:075-352-7444
●場所:下記HPをご参照ください。
●場所: メルパルク京都オフィシャルサイト
●場所: アクセス
●文献:レゲァスティ, M. (2014)『乳児の対人感覚の発達』(新曜社)
●文献:ISBN 978-4-7885-1390-7
●文献:目次等は下記のHPをご参照ください。
●時間割およびレポーター(司会:乾敏郎・落合正行)
10:00 開会
10:05~10:50 第2章 青木 翔さん(大阪大学連合小児発達学研究科D1)
発達におよぼす内因的影響と外因的影響
Endogenous and exogenous influences in development
10:50~11:35 第3章 新屋 裕太さん(京都大学教育学研究科明和研究室D2)
生命体/非生命体の区別 Animate/inanimate distinction
11:35~12:25 昼休み
12:25~13:10 第4章 柳岡 開地さん(京都大学教育学研究科子安研究室M2)
自己と意識 Self and consciousness
13:10~13:55 第5章 朝倉 暢彦さん(追手門学院大学心理学部研究員)
乾 敏郎(追手門学院大学心理学部教授)
二項的相互作用 Dyadic interactions
13:55~14:40 第8章 枡田 恵さん(京都大学教育学研究科子安研究室M1)
情動調律と前言語的コミュニケーション Affect attunement and
pre-linguistic communication
14:40~15:25 第9章 熊木 悠人さん(京都大学教育学研究科明和研究室D3)
社会的相互作用の質が乳児の原初的な欲求推理に影響する
The quality of social interaction affects infants’ primitive desire
reasoning
15:25~15:40 小休憩
15:40~16:40 ショートレクチャー:
講師 明和 政子 先生(京都大学大学院教育学研究科教授)
■周産期からの身体感覚と社会的認知の発達的関連■
16:40~17:10 全体討論
●ショートレクチャーの概要:
ヒトの社会的認知の基盤は、他者の心的状態の推論など直接知覚した状態とその
背後にある状態を分離、表象する能力(自他分離表象)の獲得にある。私たち
は、周産期からの身体―環境の相互作用が身体感覚、具体的には、外界がもたら
す感覚(外受容・自己受容)と身体内部感覚(内受容・自己受容)がいかに統合
―分化され、自他分離表象、そして社会的認知機能の獲得へと連続的に結びつく
かを実証的に明らかにしようとしてきた。当日はこうしたテーマを中心に、現在
進行中の研究の紹介を含め議論したい。
●参加申し込み・参加費:事前の参加申し込みは必要ありません。また参加費に
関しましては日本発達心理学会認知発達理論分科会員の皆さんは,規約にありま
すように年会費(今回のみの参加費ではありません)として千円徴収しますが,
院生など定職のない人は無料です。
●問い合わせ:本例会について内容に関してのお問い合わせは第46回例会幹事の
乾敏郎(追手門学院大学 E-mail:meitz100[at]fork.ocn.ne.jp)または落合正行
(追手門学院大学 E-mail: otiai[at]res.otemon.ac.jp)へ,その他に関しては山
名裕子(事務局:秋田大学 E-mail: yamana[at]gipc.akita-u.ac.jp)までお願いし
ます。([at]を@に変えて送信してください。)
また認知発達理論分科会の紹介や過去の例会に関しましては下記のホーム
また認知発達理論分科会の紹介や過去の例会に関しましては下記のホーム
ページをご覧ください。
●懇親会:研究会終了後,会場近くにて懇親会を開く予定です。レポーター及び
学生会員には参加費の割引があります。こちらも是非ご参加ください。今のとこ
ろメルパルクの隣の京都セレマビル5Fの「京都花の舞」を予定しています。