3 講演会: 2016年12月アーカイブ

 今年度の公開シンポジウムは、「認知心理学のフロンティアⅧ-感情・感性・コミュニケーション-」というタイトルで、科学研究費補助金(研究成果公開促進費)「研究成果公開発表(B)」の助成を受けて、工学院大学新宿キャンパスで開催した。
 本シンポジウムは、第1部公開講演会と第2部公開参加型ゼミから構成されている。第1部の公開講演会では、コミュニケーションを大きなテーマにして、まず、三浦佳世(九州大学大学院人間環境学研究院)氏には「思いが伝わらない!-絵画を通して共感を考える」のテーマについて、お話していただいた。次に吉川佐紀子(京都大学こころの未来研究センター)氏には「表情による感情表出とその理解」についてお話していただいた。認知心理学でのホットな話題だけに多くの参加者の関心を集めた。
 第2部公開参加型ゼミでは、セッションA、Bの二部屋に分かれ、それぞれゼミ形式で参加者と質疑を行いながら進めていった。セッションAでは、感性と意思決定を主要なテーマとして、作田由衣子(実践女子大学生活科学部)氏には「感性と知覚・認知」、朝倉暢彦(追手門学院大学心理学部心理学科)氏には「意思決定における熟考と直感」をテーマとして話題提供していただいた。セッションBでは、感情と表情を主要なテーマとして、小松佐穂子(徳山大学福祉情報学部)氏には「顔認知と表情認知」、寺崎正治(川崎医療福祉大学)氏には「感情とパーソナリティ」をテーマとして話題提供していただいた。第一部、第二部ともにフロアからも活発に質問が行われ、今回のテーマのみならず認知心理学全般に関する知識の理解、共有が行われた。また全体にわかりやすかったといった感想が寄せられ、たいへん好評であった。合計60名を超える参加者に来ていただき、成功裏に終えることができた。開催大学の工学院大学の蒲池みゆき教授の行き届いた配慮と指示もあり、長時間にわたる公開シンポジウムを滞りなく終えることができた。この紙面を借りて厚くお礼を申し上げる。

日本認知心理学会理事長 箱田 裕司

日本認知心理学会公開シンポジウム要項集(PDF)

Bipin Indurkhya教授講演会:創造性とメタファ

Indurkhya教授は,メタファと認知の研究,さらに,メタファに基づく創造性やその創造性支援システムの認知科学研究を進めています。今回は,子どものように,知覚的類似性に着目して考えることが創造性を刺激することを,パズル,創造的問題解決課題や視覚的メタファ理解,視覚芸術の例を挙げて検討し,創造性支援システムのデザインについてお話しします。
申し込み不要,入場無料です。

日時: 12/21 水 17:30-19:30 
場所:京都大学教育学部本館1F第一会議室

講演者:Bipin Indurkhya(ポーランドJagiellonian大学教授)

タイトル:Thinking Like A Child: The Role of Surface Similarities in Stimulating Creativity 
(子どものように考える:創造性を刺激する知覚的類似性の役割)

 An oft-touted mantra for creativity is: think like a child. We focus on one particular aspect of child-like thinking here, namely surface similarities. Developmental psychology has convincingly demonstrated, time and again, that younger children use surface similarities for categorization and related tasks; only as they grow older they start to consider functional and structural similarities. We consider examples of puzzles, research on creative problem solving, and two of our recent empirical studies to demonstrate how surface similarities can stimulate creative thinking. We examine the implications of this approach for designing creativity-support systems.

詳しい情報
お問い合わせ:kusumi.takashi.7u[at]kyoto-u.ac.jp([at]を@に変えてください)