3 講演会: 2014年9月アーカイブ

第三回印東太郎賞
授与式・受賞記念講演

日時:10月4日(土)16時30分~18時
場所:東京都港区三田2-15-45
   慶應義塾大学三田キャンパス南校舎3階 437教室
            (事前申し込み不要,参加費無料)
受賞者:河原純一郎 氏(中京大学大学院心理学研究科,日本基礎心理学会会員)
演題:注意と魅力のメタ認知

「印東太郎賞」設立の経緯
印東太郎(いんどう たろう)慶應義塾大学名誉教授・カリフォルニア大学名誉教授
1923年生まれ,1945年慶應義塾大学文学部卒業後,同大助手となり,1973年まで
同大教授。
その後,カリフォルニア大学アーヴァイン校教授となり,2007年米国で死去。
没後,遺言に基づき慶應義塾大学文学部心理学研究室へ寄付がなされ,その寄付
金を基金として印東太郎賞が制定されました。この賞は印東太郎博士と関係の深
かった日本色彩学会,日本基礎心理学会,日本行動計量学会,日本認知心理学会
からの推薦を受けて,選考委員会が受賞者を決定するものです。

受賞者紹介
河原純一郎氏は基礎心理学,認知行動科学を専門とし,得られた知見の産業場面
への展開を行っておられる気鋭の研究者です。行動や生化学指標にもとづく実験
法を用いて,注意記憶,顔認知,魅力評価,ストレスの研究を中心に活躍してお
られます。特に,個人々々のもつ注意についての能力感(メタ注意)と現実の
ギャップを際立たせる,独創的な手法をもちいた研究成果は国内外の研究者の注
目を集めています。例えば,従来は能動的に注意を制御している証拠とされた行
動成績を示した被験者でも,実は自分では何をしていたかを把握できていなかっ
たことを実に単純な方法で明らかにしました(Kawahara, 2010; Kawahara et
al., 2012)。さらに,産業場面で求められる注意の計測,魅力評価に関する問
題解決に取り組む過程で,柔軟な発想と優れたアイディアからいくつもの共同研
究プロジェクトを研究成果に結び付けています。成果は,Journal of
Experimental Psychology: Human Perception and Performance, Attention,
Perception & Psychophysics, Journal of Vision, Psychonomic Bulletin &
Review, Consciousness & Cognition, Cognition & Emotion, Anxiety, Stress
& Coping, 基礎心理学研究,ストレス科学など国内外の多様な学術誌に掲載さ
れています。氏の研究スタイルから生まれる成果は,認知行動の基盤である注意
機能と,それを考慮して能動的な行動を行っているはずの人間への理解を深める
だけでなく,産業研究と心理,行動科学研究双方の展開に貢献することが期待さ
れます。
                          (学会推薦文より)

日本認知心理学会公開シンポジウム
平成26年度文部科学省研究費助成金(研究成果公開促進費)「研究成果発表
(B)」補助事業

認知心理学のフロンティア -こころの常識と偏見を越えて-

開催日時 
10月18日(土) 13:00~17:00 (12:00開場)

ご挨拶
行場次朗 (日本認知心理学会理事長、東北大学)
日本認知心理学会では、前回に引き続き、文部科学省研究費助成金(研究成果公
開促進費)による支援を受け、「認知心理学のフロンティア ?こころの常識と偏
見を越えて?」と題して公開シンポジウムを開催することにいたしました。人間
の心、とりわけ日常生活に直結する認知機能 を、常識や偏見にとらわれずに心
理科学的に解明することは、医療、教育、司法、防災、産業など様々な現場から
よせられる緊急の課題に応える意 味でも、ますます重要視されてきています。
第一部では、魅力あふれるテーマで、第一線でご活躍の著名な3名の認知心理学
者による講演会を企画 しました。第二部では、認知心理学の様々なテーマで、
気鋭の若手研究者による公開参加型ゼミを開催します。大学で認知心理学を学ん
でみたいと 思っている高校生や中学生の皆さんはもちろん、大学生、社会人の
方も大歓迎いたします。無料で参加いただけますので、お誘いあわせの上、ふ
るってご参加ください。
会場 京都女子大学 C号館C412, C410, C411
第1部 13:00~
講演会 認知心理学の新展開
司会:箱田裕司(京都女子大学)
会場 京都女子大学 C号館 412教室
「犯罪捜査の認知心理学」      越智 啓太 (法政大学)
「防災の認知心理学」        邑本 俊亮(東北大学)
「発達プロセスの認知脳科学的解明」 乾 敏郎(京都大学)

第2部 15:15~17:00
公開参加型ゼミ 社会に貢献する認知心理学
A室(C410教室)15:15~17:00
ゼミ1「お客様の「心」をつかむ商品開発」 熊田孝恒(京都大学)
ゼミ2「他者のこころの認知と集団規範の生成 :『暗黙のルール』はいかにし
て生まれるか」
    村本由紀子(東京大学)
B室(C411教室)15:15~17:00
ゼミ3「時間的展望から死について考える」 下島裕美(杏林大学)
ゼミ4 「感情と身体空間」 佐々木恭志郎(九州大学)

参加申込:電子メールで、タイトルに「公開シンポジウム申し込み」と明記の
上、お名前と所属名(勤務先、在学学校名)などを本文中に書き込んで、
cogpsy-event[at]bunken.co.jp までお申し込みください。([at]を@に変えて、送信ください)
申し込んでいなくとも、場に余裕があるかぎり当日の参加も可能です。
ぜひ、お友達も誘ってください。参加は無料です。
申込受付開始:2014年10月1日(水)
主 催:日本認知心理学会
連絡先:日本認知心理学会 業務センター
〒162-0801 東京都新宿区山吹町358-5 アカデミーセンター
cogpsy-event[at]bunken.co.jp([at]を@に変えて、送信ください)
03-5389-6491