発表

研究発表(口頭・ポスター)

大会プログラム (PDF版はこちら) 2013年6月28日更新

特別講演

「社会的ニッチ構築:ミクロとマクロの出会いの場」
~「戸田正直の夢」再訪~

日時: 第1日目 6月29日(土) 15:15-16:30
場所: 大ホール

戸田正直先生が逝去された翌年の2007年認知科学会年次大会シンポジウム「来るべき認知科学の姿:戸田正直の夢から」(小橋・山岸・三宅)において,筆者は戸田がめざした「マクロ」の姿について報告した。戸田は『心理学の将来』(1971)において,人類の将来を可能とするためには人間が自分たち自身をコントロールする必要があるが,そのためには心理学(というよりは、人間社会総合科学)が必要となること,そして,新しい人間・社会科学の推進に一番必要なことは「どうしたら新しいすぐれたマクロ概念を得るか」だと戸田は述べている。残念ながら、戸田が追い求めたマクロ概念は、いまだ心理学の中から生み出されていないし,その予兆すら見られない。本講演では,制度経済学から借用した制度の概念を使って,心理学者にとってのマクロ概念を「社会的ニッチ構築」の視点から作り出そうとしてきた筆者のアプローチの概要をお話しさせていただく。社会的ニッチとは,他者の行動の予測可能性が人々の行動パターンの存在によって可能となっている状態であり,そこでは人々の行動そのものが誘因構造としての社会的ニッチを生み出している。マクロが確率的な行動の分布以上のものとなるためには、エージェントの行動(およびその集積)が他のエージェントの行動(ないし意思決定)に与える影響を特定する必要がある。この特定を行うために心理学が果たす役割は大きいだろう。

講演者:山岸俊男(東京大学進化認知科学研究センター)
司 会:原田悦子(筑波大学)


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シンポジウム等

社会連携シンポジウム

「認知心理学は産業・社会にどう貢献するか」

日時: 第1日目 6月29日(土) 13:15-15:00
場所: 大ホール

本シンポジウムでは心理学が産業界でどのように活かされているのか、という現状の活動の紹介と、今後どう産業界への貢献を発展させていくべきかを議論する、あるいは今後の議論の種をまくような機会となることを目的としています。
大学において応用的な実験心理学のご研究をされている篠原一光先生、心理学をバックグラウンドに企業で研究活動をされている研究者である西崎友規子先生と杉山東子先生、企業として脳科学の産業適用に関するコンソーシアムを主催されている萩原一平先生に実際に取り組まれている課題と今後の心理学への期待をお話いただいた上で、認知心理学会のリーダーである行場次朗先生にご討論をいただきます。

話題提供:篠原一光 (大阪大学大学院人間科学研究科)
     西崎友規子(日産自動車株式会社 総合研究所)
     杉山東子 (花王株式会社 感性科学研究所)
     萩原一平 (株式会社NTTデータ経営研究所
            マネジメントイノベーションセンター)
指定討論:行場次朗(東北大学大学院文学研究科)
司  会:和田有史(独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所)

シンポジウム

「認知心理学の最前線:多感覚、作業記憶、意思決定」

日時: 第2日目 6月30日(日) 10:00-12:00
場所: 中ホール

本シンポジウムでは,認知心理学で最近注目されているテーマの中から,多感覚相互作用,作業記憶,意思決定の3つを取り上げ,それぞれご活躍の4名の研究者に話題提供をお願いしました。

タイトルと講演者:
 「音によって生じる視覚運動知覚」
   日高聡太(立教大学)
 「認知心理学から迫る多感覚的なこころの文化差」
   田中章浩(東京女子大学)
 「脳波解析が明かす知覚由来と想起由来の視覚性作業記憶の類似性」
   福田圭祐 (Vanderbilt University)
 「正答のある意思決定と正答のない意思決定の違い:
  ニューロイメージング研究のメタ分析と脳波による検討」
   中尾 敬(広島大学)
司会:河原純一郎(中京大学)

認知心理学ベーシックセミナー (事前登録は必要ありません)

認知革命から半世紀が過ぎ,認知心理学の分野でも新たな関心に基づく様々なテーマの研究が現れ,また進歩した技術に基づく多様な研究手法が用いられるようになりました。発展し,専門化が進んだ反面,各個人が広汎な認知心理学の領域について十分な基礎的知識すら得ることが難しくなっているように思います。このベーシックセミナーでは,認知心理学における基礎的な研究トピックス,認知心理学的な実験・研究を行うのに必須となる技術,解析方法などを,あらためて専門家の方々にわかりやすく解説して頂きます。学部生・大学院生をはじめ,認知心理学に関連する現場などでご活躍の方々,さらにはすべての会員にとって,認知心理学の古典ではない「最新の基礎」を理解する機会となることを期待しています。

「認知心理学ベーシックセミナー1」

日時: 第1日目:6月29日(土) 10:00-12:00
場所: 大会議室101

司会:永井聖剛(産業技術総合研究所)

・セミナー1-1 10:00-10:40
「液晶ディスプレイはCRT ディスプレイの代わりに視覚認知実験で使えるか?」
木原健(鹿児島大学)
トピックス; 液晶ディスプレイはCRT ディスプレイよりも画面切り替え精度が悪いのだろうか? 知覚や閾下プライミング実験に使ってもいいのだろうか?

・セミナー1-2 10:40-11:20
「心理学実験における反応計測:眼球運動・反応時間」
十河宏行(愛媛大学)
トピックス; 計測した反応時間はどれくらい正確?視線計測装置の選び方,測定時の注意点は?

・セミナー1-3 11:20-12:00
「脳波・事象関連電位の基礎と応用」
入戸野宏(広島大学)
トピックス: 脳波はボタン押し反応や主観的回答と比べどのようなメリットがあるのだろう? 実際に計測するのは難しいのだろうか?


「認知心理学ベーシックセミナー2」

日時: 第2日目:6月30日(日) 14:45-16:45
場所: 中ホール

司会:井関龍太(理化学研究所)

・セミナー2-1 14:45-15:25
「視覚性ワーキングメモリの容量と精度:測定と理論」
齋木潤(京都大学)
トピックス; 視覚性ワーキングメモリの容量はどのようにはかる?マジカルナンバー7は間違っているの?

・セミナー2-2 15:25-16:05
「論文を書くための心理統計:効果量・信頼区間・事前比較検定」
大久保街亜(専修大学)
トピックス; 検定してp値を報告するだけではなぜいけないのだろう。論文を書くために効果量・信頼区間の記述は必要ですか?

・セミナー2-3 16:05-16:45
「記憶研究法の基礎」
清水寛之(神戸学院大学)
トピックス: 現在の記憶研究ではどんなやり方で記憶を測っているのだろう。もっと自分の関心にあった方法があるのではないか?


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その他

第9回独創賞受賞式・記念講演

日時: 第2日目: 6月30日(日) 13:45-14:30
場所: 中ホール

独創賞は,日本の研究者が行った独創的な認知研究を顕彰するために,日本認知心理学会が創設し,日本認知科学会の協賛を得て行っている賞です。その目的は,日本における日本人研究者の独創的研究の振興を図ることです。
第1回(2005年)の受賞研究は,戸田正直氏の「アージ理論」,第2回は浜田寿美男氏の「自白研究」,第3回は北岡明佳氏の「新錯視群」,第4回は市川伸一氏・下條信輔氏の「三囚人問題」,第5回は佐々木正人氏の「空書研究」,そして第6回から8回までは受賞研究無しでした。
今回は,第9回になりますが,上記2学会の会員から推薦された複数の候補研究について,それぞれ3名ずつの専門家に独創性の評価を依頼し,提出された報告書に基づいて,独創賞選考委員会で慎重に審議した結果,以下の研究に決定しました。

「身体イメージの心的回転」研究  積山 薫(熊本大学文学部)
独創賞対象論文:
Sekiyama, K.(1982) Kinesthetic aspects of mental representations in the identification of left and right hands. Perception & Psychophysics, 32, 89-95.

賞状授与: 行場次朗(日本認知心理学会理事長)
司  会: 太田信夫(独創賞選考委員会委員長)

総会

日時: 第2日目:6月30日(日) 13:00-13:45
場所: 中ホール

レセプション・タイム

日時: 第1日目: 6月29日(土) 18:15-19:30
場所: 多目的ホール

大今大会では,従来の懇親会の代わりに,ポスターセッション(第1日目夕刻)の時間の一部をレセプションタイムとし,会場に軽食(無料)を用意いたします。また,同会場に キャッシュバー(有料)も設置いたします。軽食・飲み物を楽しみながら,発表ポスターを前に議論し,また幅広い参加者の方々と交流をお楽しみください。多くの皆様の参加をお待ちしています。

みんラボ オープンハウス

日時: 大会期間中

場所: 
    〒305-0031 茨城県つくば市吾妻3-14-17 2F-C (ドラッグ寺島2階) 地図
    電話 029-879-7351

このたび,筑波大学・JST-RISTEX の研究施設である「みんなの使いやすさラボ」では,日本認知心理学会第11 回大会に協賛し,大会期間中,学会参加者の方にはどなたでもお立ち寄りいただけるオープンハウスを企画しております。
「みんなの使いやすさラボ」略称「みんラボ」は,地域在住の高齢者の皆様に「社会貢献として」モノの使いやすさ・使いにくさについての情報を提供していただき、また一緒に議論をしていく場を作って行こうとするアクションリサーチの拠点です。
つくば駅から北側に(国際会議場とは逆方向になりますが)10 分ほど歩いたところに小さなラボがあります。オープンハウスでは,みんラボの活動をご紹介するポスター展示や「みんラボカフェ」での盛んな議論の様子などをビデオでご覧いただけよう,準備をして,皆様をお待ちしております。なお,みんラボの回りにはレストラン「グルマン」「ポンヌフ」,洋菓子の「フレッソン」,老舗ベーカリー「ピーターパン」といった「おいしいつくばの店」もございます。
お散歩がてら,あるいは昼食を兼ねて,ぜひお立ち寄りください.


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